改訂新版 世界大百科事典 「ホウ酸塩鉱物」の意味・わかりやすい解説
ホウ(硼)酸塩鉱物 (ほうさんえんこうぶつ)
borate mineral
ホウ酸を化学成分として含む鉱物。ホウ素原子は酸素原子により平面三角形,あるいは四面体的に配位される。このような構造単位はまた互いに重合して,(B2O5)4⁻,(B3O9)9⁻などのほか種々の巨大陰イオン基を形成する。そのためホウ酸塩鉱物としては100種類以上知られている。主なものはカーン石kernite Na2B4O6(OH)2・3H2O,灰ホウ石colemanite CaB3O4(OH)3・H2O,ルードウィ石ludwigite(Mg,Fe2⁺)2Fe3⁺(BO3),ホウ砂などである。これらは重要なホウ素資源で,その成因は火山噴気に起因するものが多く,砂漠地方,塩湖地帯に鉱床を形成する。
執筆者:竹内 慶夫
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