ホグベン(英語表記)Lancelot Hogben

改訂新版 世界大百科事典 「ホグベン」の意味・わかりやすい解説

ホグベン
Lancelot Hogben
生没年:1895-1975

イギリスの動物学者,生物統計学・社会生物学者,科学啓蒙家。ケンブリッジ大学へ進学し,第1次大戦で良心的兵役拒否のため入獄,後にロンドン大学で動物学の学位を得,イギリス,カナダ南ア連邦,再びイギリスの大学教授を務め,晩年(1963-65)に南アメリカのギアナ大学(現,ガイアナ大学)の副総長を務めた。

 フェビアン社会主義の立場から科学啓蒙運動で活躍し,《百万人の数学Mathematics for the Million》(1936)と《市民の科学Science for the Citizen》(1938)は,日本で第2次大戦の直前から戦後にかけて訳出され,戦後の日本の理科教育改革に大きな影響を与えた。戦後の著作には《コミュニケーションの歴史From Cave Paintings to Comic Strips》(1948)などがある。妻のイニド(旧姓チャールズ。1957年に離婚)Enid Charles(1894-1972)は,遺伝学者出の人口統計学・社会学者で,産児制限(家族計画)運動の先駆者の一人であった。
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百科事典マイペディア 「ホグベン」の意味・わかりやすい解説

ホグベン

英国の動物学者,生物統計学者,著述家。ケンブリッジ大学を出て,英国,カナダ,南ア共和国等で動物学を教え,1941年―1947年バーミンガム大学動物学教授,1947年―1961年同大学医学統計学教授。フェビアン社会主義者として,《百万人の数学》(1936年),《市民の科学》(1938年)など多数の科学啓蒙書を著したが,これらは第2次大戦後の理科教育の改革に大きな影響を与えた。また,人口統計学的見地から産児制限運動にも積極的にかかわった。

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