ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 ホットアイソスタティック成形ホットアイソスタティックせいけいhot isostatic pressing; HIP 金属加工の一種。熱間静水圧プレス,高温静水圧成形ともいう。材料の自己拡散が可能な温度において,鋳造材,粉末冶金製品あるいは焼結前の粉末成形体に,数千気圧の圧力をかける加圧熱処理をいう。この処理を施すと一般に材料内部の空洞の消失が促進され,鋳造材の場合には鋳造欠陥の除去,粉末冶金製品の場合にはボイドなどの欠陥の除去がはかれるほか,焼結前の粉末成形体では加圧下の焼結による緻密な成品の製造が可能になる。また器具を工夫することにより2種類以上の物体の圧接などを行うこともできる。加圧媒体はアルゴンガスが多く用いられる。日本では 1970年代から超硬工具の製造に用いられてきたが,一般に超合金,高速度鋼,チタン合金など付加価値の高い材料が対象になる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by