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超合金 ちょうごうきんsuper alloy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

超合金
ちょうごうきん
super alloy

耐熱合金の総称。特別な合金の種類ではなく,だいたい 800℃以上の高温でも酸化せず,かつ十分な強度を有する合金をいう。ジェットエンジンのタービンブレイドなどに使用される。ガスタービンエンジンの効率は燃焼温度が高いほどよくなるので,エネルギー問題と関連して重要性を増している。高温強度だけを問題とすれば,セラミックス,超硬合金サーメットの多くもあてはまるが,問題は室温でも十分な靭性を有することである。現在開発されているのは鉄基,ニッケル基,コバルト基の3系統で,これら基本金属が互いに成分となるほか,強度,耐酸化性補完のためモリブデン,タングステン,チタン,ニオブ,バナジウム,クロム,アルミニウム,ホウ素,ケイ素などが添加される。その結果,非常に多数の種類がある。使用温度が最も高いのはニッケル基合金 (70Ni-15Cr-10Fe〈数字は%〉に Ti,Alを含むインコネル系) であり,JISでは,鉄基 (NCF800,インコロイ 800) ,ニッケル基 (NCF600,インコネル 600) などが規格化されている。これらの合金は,金属間化合物の析出,分散硬化と固溶元素の固溶硬化を利用していて,成分の調整と熱処理が微妙である。鍛造材,鋳造材ともにあり,単に耐熱性の点では後者によいものが多い。しかし最近では,メカニカルアロイングによって酸化物粒子を分散させ,一方向に再結晶させて粗大結晶粒とした材料で最高の強度が得られている。開発研究の目途は 1000℃常用である。

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大辞林 第三版の解説

ちょうごうきん【超合金】

摂氏1000度近くの高温でも強度・耐食性を保つ合金。鉄・ニッケル・コバルトを主成分とする。航空機のエンジンなどに使われる。スーパーアロイ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

超合金
ちょうごうきん
super alloy

耐熱鋼やステンレス鋼においては850℃付近が使用温度限界であり、これ以上の高温では強度が急速に低下する。この耐熱限界を超える温度領域で使用される合金を超合金またはスーパーアロイという。耐酸化性を確保するためにクロムを15~20%添加し、高温強度を高めるためにモリブデン、バナジウム、チタン、ジルコニウム、ニオブ、アルミニウムなどを添加する。約50%以上の鉄を含むものを鉄基超合金、コバルトの場合をコバルト基超合金、ニッケルの場合をニッケル基超合金という。鉄基およびコバルト基超合金では、おもに炭化物の微細分散によって高温強度を向上しているが、ニッケル基超合金では基質と同じ結晶構造(面心立方)の金属間化合物γ´相(Ni3Alを基本とする)の分散による。[須藤 一]

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世界大百科事典内の超合金の言及

【耐熱合金】より

…これらは耐熱鋼の使用温度範囲以下で用いられる耐熱合金である。耐熱鋼はオーステナイト系耐熱鋼でも800℃以上での使用は困難になる場合が多いので,これ以上の温度で使用するのを目的として研究,開発されたものに超合金superalloy(スーパーアロイともいう)と呼ばれるニッケル基合金,コバルト基合金,クロム基合金がある。素地の構造中での金属原子の移動速度はその材料の融点が高いほど小さいので,モリブデン,タングステン,タンタル,ニオブなどの合金が高温強度を上げる目的で検討,開発されてきた。…

※「超合金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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