日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホワイトカーボン」の意味・わかりやすい解説
ホワイトカーボン
ほわいとかーぼん
white carbon
合成された微粉の無水ケイ酸、含水ケイ酸塩、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウムなどの総称で、ゴムに配合すると、カーボンブラックに次ぐ優れた補強効果を示すことから、ホワイトカーボンとよばれ、1949年商品として紹介されて以来、各種の製品が市販されている。製品中のシリカ(二酸化ケイ素)SiO2含有量も98%以上のものから50~70%のものまで各種ある。製法により粒子径、比表面積、表面の状態が異なる。屈折率は1.4~1.6で、油またはワニス中で透明となる。ゴム用白色補強材および充填(じゅうてん)材、農薬の分散材または担体、塗料、プラスチック、接着剤、さらに新しい分野では、印刷インキ、化粧品あるいは紙に用いられる。
[大塚 淳]