ボスコプ人(読み)ぼすこぷじん(その他表記)Boskop man

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボスコプ人」の意味・わかりやすい解説

ボスコプ人
ぼすこぷじん
Boskop man

南アフリカ出土の新人。1913年に現、南アフリカのトランスバール南西部にあるボスコプ近傍の農場において、溝掘りの際、地下140センチメートルから頭骨破片が発見され、翌年にも下顎(かがく)骨や四肢の骨がみつかった。頭長205ミリメートル、頭幅154ミリメートルで、長頭であり、頭蓋(とうがい)容量は1630ミリリットルであった。眉上弓(びじょうきゅう)は発達せず、前頭部は膨隆して丸い。突顎の程度は弱い。推定身長は165センチメートル。南アフリカにおける中石器時代に存在したと想定され、コイサン人の祖型とみなされている。同類人骨は同国ケープ州のツィツィカマから出土している。

[香原志勢]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android