ポッドキャスティング(読み)ぽっどきゃすてぃんぐ(その他表記)Podcasting

デジタル大辞泉 「ポッドキャスティング」の意味・読み・例文・類語

ポッドキャスティング(podcasting)

インターネット上で公開されている音声データをソフトウエアで収集し、携帯型のデジタルオーディオプレーヤーで聴取する一連システム。米国アップル社が提供するiTunesiPodなどを利用する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポッドキャスティング」の意味・わかりやすい解説

ポッドキャスティング
ぽっどきゃすてぃんぐ
Podcasting

インターネットにより配信された音声コンテンツが楽しめるサービス。普通は、パソコンに送られた音楽やラジオ番組といった配信コンテンツを一時的に記録して、そこから携帯情報機器などにダウンロードして利用するものであるが、無線LAN(ラン)を経由して再生用機器に直接記録できるものもある。再生用機器には携帯音楽プレーヤー、携帯型ゲーム機、インターネット対応の薄型テレビなどがある。これらの機器のなかには動画も加えたサービスに対応するものも発売されている。ポッドキャスティングの名は、アメリカのアップル社の造語で、自社製の携帯デジタル音楽プレーヤーiPod(アイポッド)と、放送(ブロードキャスティングbroadcasting)を組み合わせたものである。ブログでの時分割配信技術を用いているので音声版のブログともよばれる。さらに、専用のソフトに番組のアドレスを登録しておくと、内容が更新されるたびに自動的に転送される利点がある。ポッドキャスティングを使って配信されている番組は「ポッドキャスト」とよばれる。

 普及が加速したのはアップル社が2003年に音楽配信サイトを設け、利用者が好きな曲を選び、自分のパソコンに専用のソフトiTunes(アイチューンズ)によりダウンロードしたのち、iPodに1000曲以上を簡単にコピーして自由な時間場所で音楽が楽しめるようになってからである。その後、種々な同種のソフトが開発され、ウェブ上に公開された好きな音楽ファイルを大量に自動的にダウンロードして、管理するものが現れた。さらにアップル社が2006年に動画配信サービスである、ビデオポッドキャスティングの配信コンテンツも再生できるiPodを発表した。

[岩田倫典 2015年4月17日]

『JJ・青木恵美著『まるごとポッドキャスティング――聴く、見る、発信する最高に楽しいiPodの使い方』(2007・技術評論社)』

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知恵蔵 「ポッドキャスティング」の解説

ポッドキャスティング

ウェブログで使われる「RSS(ウェブサイトを記述する形式)」を使って、音声や映像を定期的に配信するための仕組み。「音のブログ」とも呼ばれる。もともとは、ネット上で公開される音声データである「インターネットラジオ」を、人気の携帯音楽プレーヤー「iPod」で手軽に聴くための仕組みとして生まれたもの。語源も、iPod向けの「放送」(Broadcast)、という意味の造語。しかし実際には、インターネットで標準的に利用される仕組みを使っているため、iPod以外の音楽プレーヤーでも利用が可能。ラジオ局や出版社などもサービスを行っている。

(斎藤幾郎 ライター / 西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ポッドキャスティング」の解説

ポッドキャスティング

アップル社の携帯音楽プレーヤーiPodと、Broadcastingを組み合わせた造語。インターネットを利用して動画や音声を配信するシステムのこと。iTunesなど「アグリケーター」と呼ばれる専用ソフトウェアを使い、登録した番組のコンテンツをダウンロードし、携帯オーディオプレーヤーに転送して視聴するというもの。番組を登録しておくと、番組が放送されるたびに自動的に取り込まれる。また、自分で番組を作成して配信することもできる。

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