ポマデアヤラ(その他表記)Felipe Guamán Poma de Ayala

改訂新版 世界大百科事典 「ポマデアヤラ」の意味・わかりやすい解説

ポマ・デ・アヤラ
Felipe Guamán Poma de Ayala
生没年:1534?-1615

ペルー年代記作者。ワヌコ地方の王族子孫と自称するインディオキリスト教徒となり,スペイン語習得し,1613年ごろ《新しい記録と良き統治》(1936刊)を著す。2部から成るこの作品は数多くの挿絵を用いてインカ以前の時代からスペイン支配の時代に至る政治社会文化などを記した貴重な資料である。スペイン人による征服・支配の正当性には言及せず,むしろ現実主義的な立場をとっているが,他方ではインディオ世界とスペイン人世界を二分してクスコを中心とした新しい王国の建設を主張した。植民地時代のインディオ知識人の,現実と理想の間を揺れ動く心情を知ることができる作品でもある。リマで没。
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百科事典マイペディア 「ポマデアヤラ」の意味・わかりやすい解説

ポマ・デ・アヤラ

ペルーのクロニスタ(年代記作者)。王族の子孫と自称するインディオで,キリスト教徒となり,スペイン語を習得。1613年ごろ著した《新しい記録と良き統治》(1936年刊)は,数多くの挿し絵を用いて,インカ以前からスペイン支配時代に至る政治,社会,文化などを記した貴重な資料。

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