日本大百科全書(ニッポニカ) 「マハラシュトラ」の意味・わかりやすい解説
マハラシュトラ
まはらしゅとら
Maharashtra
インド西部の州。デカン高原中央部からアラビア海沿岸にかけて広がる。州都はムンバイ(ボンベイ)。面積30万7713平方キロメートル、人口9675万2247(2001)、1億1237万4333(2011センサス)で、面積はインドで第3位、人口は第2位である。州域の西縁部を西ガーツ山脈が南北に走っている。この西麓(せいろく)は狭長なコンカン海岸平野で、雨量が多く、農業は米作を主とする。東麓から広がるデカン高原部は全体としてサバナ気候で、60%近くが耕地化され、コウリャンなどの雑穀や綿花、ラッカセイ、サトウキビなどが栽培される。玄武岩が風化してできたレグール土壌が綿花に適するため、ここはインド綿の代表的産地となっている。工業は西海岸のムンバイとその周辺で、綿工業、食品などの軽工業から、石油化学、造船、機械などの重化学工業が発達する。山脈上のプネー(プーナ)、コラプル、高原部のナーグプルやショラープルにも、綿工業を中心とする各種工業が立地する。
[村上 誠]