ナーグプル(読み)なーぐぷる(英語表記)Nāgpur

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナーグプル」の意味・わかりやすい解説

ナーグプル
Nāgpur

インド西部,マハーラーシュトラ州北東部の商工業都市。ナーグ川沿岸に位置。 18世紀初期にゴンド朝の王によって建設され,中期マラータ同盟の有力な一員ボンスレー家の支配根拠地となった。 1853年イギリス支配下に入り,インド中部におけるイギリス支配の拠点となった。ガンジス平原-デカン高原,アラビア海岸-ベンガル湾岸を結ぶ交通の一大要地。周辺はワタなどの栽培が盛んで,綿織物工業の大中心地。ほかに印刷,鋳造製粉薬品陶磁器,ガラス,皮革,食品加工などの工業がある。州立の広大な家畜・家禽飼育場,ナーグプル大学はじめ多数の単科大学がある。付近の丘陵上にシタバルディ城 (1818) がある。人口 162万 2225 (1991) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナーグプル」の意味・わかりやすい解説

ナーグプル
なーぐぷる
Nāgpur

インド中部、マハラシュトラ州北東部の都市。人口205万1320(2001)。18世紀にゴンド人の王によって建設され、その後もマラータ人のボーンスラ家の根拠地となった。イギリス植民地時代には中央州の州都となり、1956年の州再編成まではマディヤ・プラデシュ州の州都でもあった。そのためいまもマハラシュトラ州東部の行政中心地としての機能が高い。国の中央部に位置することもあって鉄道道路航空路が集まり、交通上の要地でもある。綿花石炭産地に近いこともあって綿織物工業が発達し、この町の経済の活性化に大きな力を発揮している。オレンジの名産地でもある。

[中山晴美]

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