水仙(読み)スイセン

デジタル大辞泉の解説

すい‐せん【水仙】

ヒガンバナ科の多年草。早春に、鱗茎(りんけい)から1本の花茎を出し、白や黄色で中央に副花冠をもつ花を横向きにつける。葉は根生し、平たい線形。耐寒性で栽培に適し、観賞用とする。らっぱ・口紅・房咲き・八重咲きスイセンなどの品種がある。主に地中海沿岸地方の原産。本州以西の海岸に自生するものは、野生化したものといわれる。雪中花 冬》「―や寒き都のここかしこ/蕪村

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大辞林 第三版の解説

すいせん【水仙】

ヒガンバナ科スイセン属の植物の総称。地中海沿岸原産。北半球の暖帯に分布。約30種あり、園芸品種が多い。多年草で鱗茎からリボン状の葉を根生。12~2月、花茎に一~数個の花を横向きにつける。花被片は六個で白か黄、中央に黄・オレンジなどの副花冠がある。ギリシャ神話では、ナルキッソスの化身。平安末期に日本に渡来。 [季] 冬。
のうち、関東以西に自生し、また切り花用に栽培される、香りの強い房咲きのもの。

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精選版 日本国語大辞典の解説

すい‐せん【水仙】

〘名〙
① ヒガンバナ科の多年草、スイセン属植物の総称。高さ二〇~三〇センチメートル。地下に球形の鱗茎がある。葉は鱗茎から群がって生え、線形で先は鈍くとがり白緑色を帯びる。一二~一月、花茎の先端に苞葉に包まれて六枚の花被片をもつ一~数花が横向きに咲く。花の中央に皿状の副花冠がある。この仲間は地中海沿岸から東アジアにかけて約三〇種ほどあり、日本には暖地にスイセンが生えている。また、観賞用に園芸品種が多く作り出され、ラッパズイセン、クチベニズイセン、キズイセン、エダザキズイセンなどがある。漢名、水仙。せっちゅうか。にわき。《季・冬》
※梅花無尽蔵(1492‐1501頃)二「題梅花水仙図并叙」
※浮世草子・日本永代蔵(1688)三「雪のうちには壺の口を切(きり)水仙(スイセン)の初咲なげ入花のしほらしき事共」 〔本草綱目‐水仙〕
② ヒガンバナ科の多年草。観賞用に栽培し、また、本州以西の海岸に生育するものは野生化したものとの説がある。高さ二〇~四〇センチメートル。葉は根生し、線形で先端はまるみを帯び、長さ二〇~四〇センチメートル。初冬から伸び始める花茎の先端に五~六個の径三~四センチメートルの白色の花を横向きにつける。副花冠は径約一センチメートル。種子はできない。〔日本植物名彙(1884)〕
③ 紋所の名。水仙の花と葉を種々にかたどったもの。水仙の丸、抱き水仙などがある。

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