マルチン・ベハイムの地球儀(読み)マルチン・ベハイムのちきゅうぎ(英語表記)Martine Behaim's globe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

マルチン・ベハイムの地球儀
マルチン・ベハイムのちきゅうぎ
Martine Behaim's globe

1492年にドイツのマルチン・ベハイムが作成した,現存する最古地球儀直径 50.7cm,経緯線は描かれてないが,赤道,黄道,回帰線,極圏が引かれている。マルコ・ポーロの『東方見聞録』によって伝えられたカタイ (中国) やチパング (日本) が表示され,それらは,プトレマイオスの世界図に記されたところよりさらに東に延長して表わしてある。同じ年に新大陸発見の第1回航海に出発したコロンブスが携行したトスカネリの世界図と同じように,この地球儀では,大西洋の先にアジア東端があり,西回りのコースのほうがアジアに行くには近いことが示されている。これは当時のヨーロッパ人の地理的世界像を示したものといわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android