20世紀西洋人名事典 「ミカ・T.ワルタリ」の解説
ミカ・T. ワルタリ
Mika Toimi Waltari
1908.9.19 - 1979.8.26
フィンランドの小説家,劇作家。
ヘルシンキ生まれ。
別名Mika Waltari。
大学2年の時に遊学先のパリから送った処女作「大きい幻想」(1928年)を発表して文壇の注目を集めた。「火を掲げる者」グループの作家で、かすかなロマンチシズムとリアリズムで青年の苦悩を描いた。のち翻訳、推理小説、社会風刺小説、戯曲、詩など精力的な活動を続けたが、第二次大戦後発表した古代エジプトを舞台とした「エジプト人シヌへ」(’45年)や「不死のトゥルムス」(’55年)など文化史的歴史小説で国際的名声を得、米国ではベストセラーとなった。フィンランド・アカデミー会員。他の作品に「見知らぬ人が農家に来た」(’38年)、「ミカエル・ハキム」(’49年)、「ヨハンネス・アンゲロス」(’52年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報