ミミヒミズ(読み)みみひみず(その他表記)Chinese shrew mole

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミミヒミズ」の意味・わかりやすい解説

ミミヒミズ
みみひみず / 耳日不見
Chinese shrew mole
[学] Uropsilus soricipes

哺乳(ほにゅう)綱食虫目モグラ科の動物。1種でミミヒミズ亜科(ミミヒミズ属のみを含む)を構成し、科のなかでもっとも地下適応が弱く原始的である。中国の四川(しせん)省、雲南省、およびミャンマービルマ)北部に分布する。頭胴長6.3~8.8センチメートル、尾長5.4~7.5センチメートル。尾が長く前足が小さく耳介があり、その先は毛の外に出るので、外形はまったくトガリネズミ状である。頭骨はトガリネズミと異なり頬骨弓(きょうこつきゅう)をもつ。歯式は

で合計34本で、下門歯および上下前臼歯にさらに1対の歯をもつものがある。山地森林に生息するが、生態は不明の部分が多い。

阿部 永]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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