ムハー(英語表記)Al-Mukhā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムハー」の意味・わかりやすい解説

ムハー
Al-Mukhā

イエメン西部の港町モカ Mocha,Mokha,Mukhaの名で知られる。紅海の入口バーブエルマンデブ海峡に面し,ホデイダの南約 170kmのティハーマ平野に位置する。14世紀に創設。15世紀からアラビア半島におけるコーヒーの主要積出港として栄え,モカの名は今日でもイエメン高地で栽培されるコーヒー品種の代名詞となった。オスマン帝国に属したのち,1636年イエメンのイマームに割譲されたが,1849年から 1918年まで再びオスマン帝国に帰属。これらの抗争に巻き込まれ,またジャワ島インドネシア),南アメリカにおけるコーヒー産業の躍進などのため,港は衰えた。1839年イギリスその他のヨーロッパ勢力が拠点をアデンへ移したため,ムハー没落は決定的となった。人口 1万428(2004)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android