メコン酸(読み)メコンサン

化学辞典 第2版 「メコン酸」の解説

メコン酸
メコンサン
meconic acid

3-hydroxy-4-oxo-4H-pyran-2,6-dicarboxylic acid.C7H4O7(200.01).ケシ科Papaver somniferum L.に存在し,アヘンから抽出される.合成的には,3-ブロモ-4-オキソ-4H-ピラン-2,6-ジカルボン酸エステルをアルカリ性加水分解すると得られる.普通,三水和物は無色結晶で,100 ℃ で結晶水を失い,それ以上加熱すると210~215 ℃ で昇華し,270 ℃ で分解する.pKa1 1.83,pKa2 2.11,pKa3 11.3(30% エタノール).水,アルコール類,ベンゼンに可溶,リグロインに難溶.塩化鉄(Ⅲ)の定量滴定に用いられる.[CAS 497-59-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android