日本大百科全書(ニッポニカ) 「カルボニル」の意味・わかりやすい解説
カルボニル
かるぼにる
carbonyl
(1)2価の原子団=Oの基名である。この基に二つの炭化水素基が結合した化合物をケトン、水素原子と炭化水素基が結合した化合物をアルデヒドという。このほかに、カルボン酸、アミドなどもカルボニル基をもつ。
(2)一酸化炭素COが配位子となる場合の配位子名としてカルボニルを用いる。たとえば、Ni(CO)4はテトラカルボニルニッケル、または単にニッケルカルボニルとよばれる。一酸化炭素が金属に配位すると、金属カルボニル錯体と総称される化合物になるが、これらを単にカルボニルと略称することもある。他の金属カルボニルとしては、鉄ペンタカルボニルFe(CO)5、ジコバルトオクタカルボニルCO2(CO)8などがある。
[廣田 穰]
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