ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メフメット・アーキフ」の意味・わかりやすい解説
メフメット・アーキフ
Mehmet Âkif
[没]1936.12.27. イスタンブール
トルコの詩人。教師の家庭に生れ,幼時から宗教,語学の教育を受けた。 1894年獣医学校を卒業。 1904~08年農林省の獣医としてルーメリア,シリア各地に勤務。 08年革命後,獣医をやめて文学修業に入った。第1次世界大戦の敗北によって,全世界のイスラム教徒の大同団結の実現が不可能なことを悟り,祖国解放運動を支援した。第1回大国民議会には国会議員として参加。解放運動中,国民の精神高揚のため多くの講演を行い,21年にはのちにトルコの国歌となった『独立行進曲』を書いた。 25年からエジプトのカイロ大学でトルコ文学を教えたが,36年病気のため帰国,死去した。熱烈な祖国愛に基づく宗教的な詩が多く,7巻から成る詩集『サファハト』 Safahatのほか,『影』 Gölgeler (1933) がある。
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