メラニズム(読み)めらにずむ(英語表記)melanism

翻訳|melanism

デジタル大辞泉 「メラニズム」の意味・読み・例文・類語

メラニズム(melanism)

人や動物で、先天的にメラニン色素が過剰に形成されること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メラニズム」の意味・わかりやすい解説

メラニズム
めらにずむ
melanism

先天的に皮膚組織メラニン色素(黒色素)が過剰に形成され、色素の沈着により全身や体の一部が褐色から黒褐色に変色すること。メラニズムの呼称はギリシア語で黒い色素を意味する単語に由来する。ヒトでは遺伝性色素異常症と総称されることもある。また、皮膚以外に中枢神経系にも色素細胞増殖をみとめ、中枢神経症状を伴う神経皮膚黒色症などもある。病的な皮膚病変としては、副腎(ふくじん)皮質機能が低下するアジソン病や、副腎皮質ホルモンコルチゾール)が過剰となるクッシング症候群、ネルソン症候群、鉄が代謝されず色素沈着をきたすヘモクロマトーシスなどの内分泌・代謝異常、および外来性の化学物質に接触しておこる色素沈着型接触皮膚炎などがあり、これらはメラノーシス、あるいは黒皮症、皮膚色素沈着症とよばれる。メラニズムの反対語がアルビニズムalbinismで、これは先天的にメラニンが欠乏する遺伝性疾患であり、ヒトでは先天性白皮症などとよばれる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メラニズム」の意味・わかりやすい解説

メラニズム
melanism

最も広義には,皮膚や組織にメラニン色素ができる機構全体をさす。普通にはメラノシスと同義で,色素の形成,沈着が特に過剰な場合をいう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android