分泌腺(せん)の細胞が、導管を経ずに直接血液やリンパ液に分泌物質を放出する現象。「ないぶんぴ」ともいう。1859年フランスの生理学者C・ベルナールは、肝静脈は肝動脈より血糖値が高いことに着目して、肝臓がブドウ糖を血液中に直接放出する内分泌という概念を提唱した。
内分泌の語は、現在では主として内分泌腺に関して用いられ、この腺から放出される物質についてはホルモンの語を用いている。近年、神経末端から放出される多くの内分泌物質が発見され、この分泌現象はとくに神経内分泌といわれる。下垂体後葉への神経内分泌物質は、その担体タンパクが染色されるため、神経軸索内を移動するようすが明瞭(めいりょう)に観察されるが、このような内分泌と神経を結び付ける現象が発見された意義は大きい。
[高杉 暹]
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細胞の分泌様式の一つで,ホルモン系のように分泌された物質が血液を介して,遠く離れた細胞にはたらきかける場合をいう.血管系は体内で閉じた空間とみなせるので,内側への分泌とみなされる.これに対し,外界と通じた腸管などへの分泌は外分泌(exocrine)といわれる.分泌物が近傍の細胞や分泌細胞自身にはたらきかける場合は,傍分泌(paracrine)およびオートクライン(autocrine)という.
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…動物ではふつう,分泌活動を主とする細胞は集合して分泌腺を形成する。消化腺や皮膚腺のように,分泌物を体腔や体外に導く管を備える場合,これを外分泌と呼ぶのに対し,分泌物を直接血液や体液中に放出するのは内分泌である。内分泌される物質はホルモンと総称される。…
※「内分泌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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