ものぞ(読み)モノゾ

デジタル大辞泉 「ものぞ」の意味・読み・例文・類語

もの‐ぞ

[連語]形式名詞「もの」+係助詞「ぞ」。古くは「ものそ」とも》
強い断定の意を表す。…ものである。…ものだ。「これしきの寒さ、何するものぞ
「旅にはあらはなる事もある―」〈落窪・四〉
多く推量助動詞「む」に付いて)想像する気持ちを強める意を表す。きっと…にちがいない。
「まだ明かきほどに来なむ―」〈・蛍〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ものぞ」の意味・読み・例文・類語

もの‐ぞ

  1. 〘 連語 〙 ( 名詞「もの」に係助詞「ぞ」の付いたもの。古くは「ものそ」とも ) 活用語連体形を受け、終助詞のようにはたらいて指示・強調する。
    1. [初出の実例]「もののふの臣の壮士(をとこ)大君の任けのまにまに聞くといふ物曾(ものソ)」(出典万葉集(8C後)三・三六九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android