モンスターペアレント(読み)もんすたーぺあれんと

知恵蔵 「モンスターペアレント」の解説

モンスターペアレント

学校に対して、言い掛かりといえるような理不尽な要求、苦情、文句非難などを繰り返す保護者を意味する和製英語。直接担任教員にぶつける場合が多いが、校長、教育委員会など、より権限の強いところにクレームを持ち込んで、間接的に教員に圧力をかける場合も増えている。このような問題は米国でも生じており、保護者は学校の上空を周回するヘリコプターのように、常に自分の子どもや自分の子どもが通う学校を上空から監視し、何かあると直ちに学校に乗り込んでくるという意味で、ヘリコプターペアレント(helicopter parent)と呼ばれている。こうした保護者が増え始めたのは米国では1991年であるが、わが国では90年代後半からといわれる。2006年に校長を対象に行われたある調査によると、小学校では25.7%、中学校では29.8%の学校が「深刻」な状況にある。

(新井郁男 上越教育大学名誉教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...

国際ブッカー賞の用語解説を読む