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戻し交配とも。雑種第1代と,その両親のいずれかとの交雑。親は真の親でなくても,同一の遺伝子型をもつものであればよい。ある対立遺伝子について劣性の遺伝子をもつ親との戻し交雑は特に検定交雑と呼ばれる。生じる子の表現型は,雑種の生殖細胞の遺伝子型をそのまま表すから,検定交雑によって,雑種の生殖細胞にどのような遺伝子型のものがどのような割合でできたかを検定できる。1対の対立遺伝子であれば優性と劣性の形質をもつ子が1対1で生じるはずで,これを用いて組換え価を求めることができる。
→関連項目交雑
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戻し交配ともいう。雑種第一代(F1)と,その交雑に用いられたどちらか一方の親との交雑を戻し交雑という。この場合,劣性ホモ(同型)接合体をF1に戻し交雑すると,F1に生じた配偶子の遺伝子型の比がそのまま戻し交雑世代の表現型の比率になる。G.J.メンデルも1865年に分離比を確かめる方法としてすでにこれを用いており,このように劣性ホモ接合体との戻し交雑をとくに検定交雑という。同じ親とくりかえし連続的に戻し交雑した場合,戻し交雑第一代,戻し交雑第二代,戻し交雑第三代,……と呼び,それらをB1,B2,B3,……と表現する。
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