やしゃる(読み)ヤシャル

デジタル大辞泉の解説

やしゃる[助動]

[助動]《「さしゃる」の音変化とも》語幹と活用語尾との区別のない動詞の未然形に付く。尊敬の意を表す。…なさる。
「若(も)し二親の手前を遠慮して居やしゃるまいものでもない」〈浄・忠臣蔵
[補説]主として近世上方で行われ、前期は下二段活用「やしゃれ・やしゃれ・やしゃる・やしゃるる・やしゃるれ・やしゃれい」のものと四段活用「やしゃら・やしゃり・やしゃる・やしゃる・やしゃれ・やしゃれ」のものとがみられるが、後期には四段活用のものだけとなる。→やっしゃる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

やしゃる

助動
近世上方語。やっしゃるとも
未然形が一音節である動詞の未然形、カ行変格・サ行変格の動詞の連用形に付く。尊敬の意を表す。お…なさる。お…になる。 ああ兄様の持つてゐやしやる/歌舞伎・仏母摩耶山 けさから久松をつれて三井へ行くと言うて出やしやつたが、今にもどらしやれぬ心もとなさに/歌舞伎・心中鬼門角 活用は、四段活用型のやしゃら、やしゃり・やしゃっ、やしゃる、やしゃる、やしゃれ、やしゃれ・やしゃれいと下二段活用型のやしゃれ、やしゃれ、やしゃる、やしゃるる、やしゃるれ、○とがあるしゃる助動

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

やしゃる

〘助動〙 (活用は「しゃる」に同じ) 未然形が一音節である動詞の未然形(カ変・サ変は連用形)に付き、尊敬を表わす。主に近世上方で用いた語。お…なさる。お…になる。やっしゃる。→しゃる
※歌舞伎・仏母摩耶山開帳(1693)二「アア兄様の持ってゐやしゃる」
[補注]「浪花方言」には「しゃった又しゃる(出(で)やしゃった、来(き)やしゃるなど蔭にてもあがめ云言葉也。江戸の出さしった、来さしゃるなり)」とあり、江戸の「さしゃる」「さっしゃる」の転ともいわれる。

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