ヤフヤー・ケマル(その他表記)Yahya Kemal

20世紀西洋人名事典 「ヤフヤー・ケマル」の解説

ヤフヤー・ケマル
Yahya Kemal


1884.12.2 - 1958.11.1
トルコ詩人,政治家。
元・イスタンブール大学教授,元・国会議員
ウスキュプ(後のユーゴスラビア)生まれ。
別名ベヤトル(Yahya Kemal Beyatli〉 ヤヒヤ・ケマール。
イスタンブールで教育を受け、1903〜12年パリに留学。その後イスタンブール大学で文明史、西洋文学史、トルコ文学史の教鞭をとる。第一次大戦後顧問としてローザンヌ条約調印に参加。その後マドリード駐在特命全権公使、国会議員などを歴任。トルコ古典詩の伝統を守る最後の詩人。又近代フランス象徴詩にも影響を受けた。とくにイスタンブールにちなんだ詩が有名。作品には「親愛なるイスタンブール」(’64年)、「海の歌」「声なき船」「幻想の都」等がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

関連語 小山

改訂新版 世界大百科事典 「ヤフヤー・ケマル」の意味・わかりやすい解説

ヤフヤー・ケマル
Yahya Kemal
生没年:1884-1958

トルコの詩人。ウスキュプ(現,マケドニアスコピエ)に生まれ,1903-12年の間パリに留学,のちスペイン,ポーランド駐在大使,国会議員を歴任した。トルコ古典詩の伝統を守る最後の詩人といわれるが,近代フランス象徴詩にも影響を受けた。《海の歌》《声なき船》《幻想の都》などイスタンブールにちなんだ詩がとくに有名。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤフヤー・ケマル」の意味・わかりやすい解説

ヤフヤー・ケマル
やふやーけまる
Yahyā Kemal Beyatli
(1884―1958)

トルコの詩人。マケドニア(現、北マケドニア共和国)のスコピエに名門の子として生まれる。イスタンブールで教育を受けたのち、パリへ留学(1903~1912)。イスタンブール大学で文明史、西洋文学史、トルコ文学史を講義した。第一次世界大戦後のローザンヌ条約の調印には、顧問として参加した。のち、ワルシャワ、マドリード駐在特命全権公使、パキスタン大使、国会議員を歴任。オスマン帝国の宮廷文学の伝統を守り、またフランスの象徴詩の影響を受けた。代表作に『親愛なるイスタンブール』(1964)がある。

[永田雄三]

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