日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユキドリ」の意味・わかりやすい解説
ユキドリ
ゆきどり / 雪鳥
snow petrel
[学] Pagodroma nivea
鳥綱ミズナギドリ目ミズナギドリ科の海鳥。全長約32センチメートルの中形種。全身白色で、目と短い嘴(くちばし)が黒く、足は灰青色。しかし、綿毛は暗灰色である。南極大陸やその周囲の島々で繁殖し、氷結した海の近くにすむ。哺乳(ほにゅう)類のコウモリのように不規則な飛翔(ひしょう)をする。群れて氷塊に止まることはあっても、海面に降りることはめったにない。小魚やイカ類、また軟体動物やオキアミなどの甲殻類を食べる。普通は海に近い崖(がけ)に集団で営巣するが、ときには内陸にかなり入る。小石を敷いたへこみに白い卵を一つ産む。
[長谷川博]
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