ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユスチヌス2世」の意味・わかりやすい解説
ユスチヌス2世
ユスチヌスにせい
Justinus II
[没]578.10.4.
ビザンチン皇帝 (在位 565~578) 。ユスチニアヌス1世の甥で近衛司令官をつとめ,帝の死後即位。先帝の獲得した旧西方領のうちイタリアはランゴバルド族の侵入を受け (568) ,まもなくその大部分が占領され,スペインの帝国領も西ゴート族の侵入を受け失った (572) 。アバール人のドナウ川南下,さらにはアルメニア領をめぐりササン朝ペルシアとの抗争が再燃 (571) 。ダラ陥落 (573) 後,精神に錯乱をきたし,皇妃ソフィアのすすめで将軍チベリウスを養子とし (574) ,実務をまかせ,退位するまで名目上の皇帝としてとどまった。
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