ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラ・クール」の意味・わかりやすい解説
ラ・クール
La Cour, Paul
[没]1956.9.20. ロスキレ
デンマークの詩人。リルケに近い詩人で,甘美で絵画的な詩風から次第に内省的になり,第2次世界大戦中から戦後にかけては実存的傾向を深め,芸術派の代表的詩人となった。代表作は『われ一切を求む』 Alt kræver jeg (1938) ,『剣と剣の間』 Mellem Sværdene (42) ,『生きた水』 Leverde Vande (46) 。大戦中の日記を抄出した『ある日記の断片』 Fragmenter af en Dagbog (48) は,戦時の沈黙のなかで自己の芸術的信条を書きとめたもので,詩作品以上に好評であった。死後『遺稿詩集』 Efterladte Digte (57) が出た。
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