ランベス信条(読み)ランベスしんじょう(その他表記)Lambeth articles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランベス信条」の意味・わかりやすい解説

ランベス信条
ランベスしんじょう
Lambeth articles

1595年 11月 20日,カンタベリー大主教 J.ホイットギフトのもとにロンドンのランベス宮殿に集ったイギリス国教会の聖職者たちによって作成された条項。初め9ヵ条から成り,のちにケンブリッジ大学の神学者ホイテカーによって追加された。内容は,カルバン主義に立ち,神は永遠の初めから特定の人々を救いに予定するのであり,救われる人々は,彼らの功徳を神が予知するからではなく,神の意志にのみよるとし,清教主義との和解をはかった。エリザベス女王は裁可しなかったが,1615年のダブリン教会会議で承認され,アイルランド宗教条項に正式に付加された。スチュアート朝時代に起ったアルミニウス派反動で,この条項は権威を失った。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android