山川 世界史小辞典 改訂新版 「ラーマ信仰」の解説
ラーマ信仰(ラーマしんこう)
Rāma
『ラーマーヤナ』の主人公ラーマ(ラーマチャンドラとも呼ばれる)に対する信仰。『ラーマーヤマ』の新層部分でヴィシュヌの化身(けしん)とみなされ神格化された。15世紀のラーマーナンダはラーマと妻シーターへのバクティを説き,カースト否定の宗教運動を行った。しかしラーマ信仰は,ラーマの神格化に伴い妻シーターを女性として,彼の従者ハヌマーンを力強く従順なヒンドゥー教徒として,ラーマの治世を理想的国家とする政治的・社会的側面をも持つ。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報