リオデジャネイロ・オリンピック競技大会(読み)リオデジャネイロ・オリンピックきょうぎたいかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

リオデジャネイロ・オリンピック競技大会
リオデジャネイロ・オリンピックきょうぎたいかい

ブラジルリオデジャネイロを開催都市として行なわれた第31回オリンピック競技大会。2016年8月5日から 8月21日まで開催され,南アメリカ大陸初のオリンピックとなった。また史上初めてオリンピック難民選手団 ROTが編成され,205の国・地域および ROTなどから約 1万1000人が参加し,28競技 306種目が実施された。開催前は競技会場などの建設の遅れや治安問題,経済危機,ジカ熱の流行など不安材料が取りざたされたが,開催期間中は目立った混乱もなく,経費を抑えた簡素な開会式・閉会式や施設建設で好評を得た。国ぐるみのドーピング(禁止薬物使用)疑惑をめぐってロシア選手の出場の扱いが問題となった大会でもあった。競技には新たにゴルフ7人制ラグビーが追加された。メダル獲得総数 1位はアメリカ合衆国の 121個,2位は中国の 70個,3位はイギリスの 67個で,開催国ブラジルは 19個(13位)であった。水泳のマイケル・フェルプス(アメリカ)と陸上競技のウサイン・ボルトジャマイカ)が再び大活躍した。4大会連続出場のフェルプスは,金メダル 5個,銀メダル 1個を獲得し,通算金メダル数 23個,メダル数 28個とした。一方のボルトは 100m,200m,400mリレーに勝ち,100m,200mの個人種目で史上初の 3連覇を果たした。サッカー男子は地元ブラジルが優勝した。338人の選手を送り込んだ日本は,金メダル 12個,銀メダル 8個,銅メダル 21個と,史上最多となる 41個(7位)のメダルを獲得した。レスリング女子では伊調馨が 4連覇を達成したほか,登坂絵莉,川井梨紗子,土性沙羅が優勝した。体操男子個人総合では内村航平が連覇,体操男子団体は 3大会ぶりに金メダルに輝いた。お家芸の柔道も復活し,大野将平,ベイカー茉秋,田知本遥の 3選手が優勝した。水泳陣では,萩野公介金藤理絵が金メダルを獲得した。バドミントン女子ダブルスでは髙橋礼華と松友美佐紀ペアが優勝した。

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