リンブルフ州(読み)リンブルフ(その他表記)Limburg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リンブルフ州」の意味・わかりやすい解説

リンブルフ〔州〕
リンブルフ
Limburg

フランス語ではランブール Limbourg。ベルギー北東部,オランダと境を接する州。州都ハセルト。スペイン領ネーデルラント時代から 1795年にフランスに併合されるまでリエージュ司教公領。 1830年に独立国家ベルギーの一州となり,39年東リンブルフ州をオランダに割譲して現在の州域が決定。中部のデメール河谷には酪農・園芸地帯,南部のエズベー高原には混合農業・果樹栽培地域を形成。北西部の荒地の多いケンペンラント (カンピーヌ) 高原では,ヒツジウシ,ブタの放牧が行われ,植林も多いが,近年亜鉛などの金属精錬のほか自動車組立工場が立地。 1917年開鉱の炭鉱は,他の地域の炭鉱が閉鎖された現在も国内石炭産業の中心として採炭を継続,州の経済に与える影響は大きい。人口は国内第1の増加率を示す。面積 2422km2。人口 75万 435 (1991) 。

リンブルフ〔州〕
リンブルフ
Limburg

オランダ南部の州。マース川沿いに南に延び,ドイツ,ベルギーと境を接する。州都マーストリヒト。かつてのリンブルフ公領の一部にあたる。 1839年,ネーデルラント王国のリンブルフ州を分割し,一部はベルギー領となった。南部の丘陵地帯は黄土におおわれ,穀物テンサイ,果実が生産される。石炭の埋蔵もあり,ヘールレンケルクラーデヘレーンに炭鉱がある。北部の砂質土壌地帯ではブタ,ニワトリの飼育が盛ん。フェンロ付近では市場園芸が行われる。軽金属,織物メリヤスなどの工業は州都やその他の都市に集中。面積 2169km2。人口 116万 9841 (1991) 。

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