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採炭 さいたん coal mining

翻訳|coal mining

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

採炭
さいたん
coal mining

石炭を採掘すること。一義的には石炭および亜炭を採掘する作業をさすが,石炭類の採掘に関連する一切の作業を含む総称としても用いられる。炭層に応じて露天掘り坑内掘りなどの方法が採用される。

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デジタル大辞泉の解説

さい‐たん【採炭】

[名](スル)石炭を採掘すること。「露天掘り採炭する」「採炭量」

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百科事典マイペディアの解説

採炭【さいたん】

石炭の採掘法は大別して露天掘りと坑内掘があり,前者では表土剥離(はくり),後者では開坑,坑道掘進などが先行する。特に坑内掘では通気,支保採掘跡充填(じゅうてん),排水,保安などの作業も必要である。
→関連項目炭鉱

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世界大百科事典 第2版の解説

さいたん【採炭 coal mining】

鉱山において鉱石を採掘する作業を採鉱というが,石炭鉱山(炭鉱,炭坑)で石炭を採掘する場合には,とくに採炭という。石炭採鉱という語も使われるので,採炭は採鉱よりも狭い意味をもつと考えてよい。採炭をわざわざ採鉱と区別するのは,石炭を採掘する作業が,普通の金属鉱山や石灰石鉱山などでの作業と相違する特徴をもつためと考えられる。しかし,たしかに,石炭層やその周囲の岩石,いわゆる夾炭層の性質に適応する採掘法,メタンガスや炭塵による爆発の危険性,採掘量の大きさなどで,石炭鉱山には他の鉱山とは異なった面があるが,採掘に当たっての基本的な考え方,すなわち,安全に,経済的に,そして完全に採掘するという理念にはなんらの変りはない。

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大辞林 第三版の解説

さいたん【採炭】

( 名 ) スル
石炭を採掘すること。 「 -量」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

採炭
さいたん
coal mining

炭層を掘り崩し、その場所に設置してある運炭機へ石炭を積み込むまでの作業を採炭という。採炭を大きく分類すれば、露天掘りと坑内掘(こうないぼ)りになる。[磯部俊郎]

露天掘り

炭層の上を覆っている表土および岩盤を取り除いて炭層を露出させて採掘するため、剥土(はくど)、樹木の伐採、地盤の緩みなどのため、掘り跡の復原、植樹、および土砂、岩盤などが降水で流出して、山麓(さんろく)の農地、集落などに被害を生じないよう砂防(さぼう)ダムの建設が必要である。これらの諸費用を考えると、採掘炭量に対する剥土量には限界があり、一般には炭量の10倍ぐらいが目安になっている。近年大型のショベルカーおよびトラックができるようになってから、露天採掘のできる深さもしだいに増大の傾向にあるが、自然破壊、緑の消失などの点からは、あまり好ましいとはいえない。しかし一方では、採掘費が安く、ガスなどの保安問題がない点で有利である。露天掘りで有名なのは、中国東北部遼寧(りょうねい)省にある撫順(ぶじゅん)炭鉱で、ここでは露天掘りによる産炭量が年200万~300万トンにも達する。しかし、露天掘りは撫順に限らず、中国各地、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ各国でも盛んに行われている。日本でも、北海道の各所や山口県で小規模ながら実施されていて、発電用として安価な石炭の供給源になっている。露天掘りは安価、安全の点から石炭業者には魅力はあるが、深い所までは掘れないので、いずれはなくなってしまう運命にある。[磯部俊郎]

坑内掘り

採炭の主体は坑内掘りであるから、まずもっとも典型的な坑内掘りの形について説明する。坑内掘りは、地下に坑道を展開しなければならない。
 炭層は堆積(たいせき)岩であるから、元来水平なはずであるが、その後地質的変動により、傾斜したり、ちぎれたり、折れ曲がったりしている。は地層の断面図である。図中の「肩(かた)」「深(ふけ)」は坑内用語で上、下の意味である。地層の状態を表現するのに走向(そうこう)と傾斜という用語がある。走向とは地層と水平面との交線のことで、炭層の走向も炭層と水平面との交線である。
 炭層の採掘にあたって、層内の肩、深に約100ないし200メートル離して走向方向の平行坑道(炭層内に掘削した坑道を沿層(えんそう)坑道という)を2本掘る。肩部沿層を上添(うわぞい)坑道(肩沿層坑道、大肩坑道)、深のそれをゲート坑道(深沿層坑道)という。これら両坑道を傾斜方向の沿層坑道で結ぶとき、この坑道を採炭準備昇(のぼり)といい(単に採準昇(さいじゅんのぼり)ともいう)、この坑道のどちらかの側壁が採掘面(切羽(きりは))となる。一方のみが採掘面となる場合を片翼採炭、両側壁とも採掘面になる切羽の進め方を両翼採炭という。採掘炭は肩から深へと運搬され、ゲート坑道の運炭機に積み込まれて運び出される。通気はゲート坑道を運炭と逆方向に進み、切羽面を深から肩に沿って洗いながら上添坑道を経て排出される。
 採炭切羽の運用法にはあらかじめ運炭・通気用の上添、ゲートを掘っておく方法と、上添、ゲートを採掘跡にもつものがある。前者を後退式採炭法、後者を前進式採炭法という。両者とも炭層の存在状態の安定性の点からみて利点、欠点はあるが、どちらかといえば、後退式が保安上も採掘上にもよいとされている。
 ゲート坑道に運ばれた採掘炭は深側の「立入(たていれ)坑道」に流入し、さらに炭層の走向方向に掘削された「深片盤(かたばん)坑道」を通って、斜坑または立坑を経て坑外に搬出される。通気は運炭方向とまったく逆であり、肩立入、肩片盤坑道が排気風道になる。肩、深の片盤坑道は炭層の上盤(うわばん)にあっても下盤(したばん)にあってもよいが、一般には下盤が多い。[磯部俊郎]

炭切り法

炭層の掘り崩しを炭切(たんぎ)りという。昔はつるはしであったが、その後発破とコール・ピック主体に変わってきた。1948年(昭和23)以降、採炭能率(労働者1人1か月当りの産炭量)向上のため、機械化採炭が取り入れられ、コール・カッター、コール・プラオ(コーレン・ホーベル)、ドラム式コール・カッターなどが大幅に用いられるようになり、採掘様式は一変した。これは、第二次世界大戦後、西ドイツなどで用いられ始めた、鉄柱、カッペが従来の木柱、木梁(もくりょう)による切羽支保法にとってかわり、その行き着く先が、自走支保、シールド枠になったことによる。しかし、急傾斜の炭層の採掘にはまだコール・ピックおよび発破が用いられているし、機械採炭の場合でも炭層を緩めて切削を容易にするため発破が併用されている場合が多い。急傾斜層の炭切り法として独特なものに、高圧水の噴射による水力採炭がある。北海道の旧砂川炭鉱は日本での水力採炭に成功した例である。日本の採掘法で世界に誇れるものは砂川での水力採炭、旧太平洋釧路(くしろ)炭鉱での超重装備機械化採炭(シールド枠とドラム・カッターを組み合わせたものでSD採炭法ともいう)であり、海外へも技術輸出を行っている。[磯部俊郎]

その他

採炭は炭鉱の生命である。したがって能率、保安とも高度のものでなければならない。これまで述べてきた採炭法はいずれも長壁(ちょうへき)式(ロング・ウォール・システム)と称するものであるが、このほか残柱(ざんちゅう)式(柱房式)といって炭層中に、碁盤目のように坑道を掘ることで採炭し、あとは放棄するもの、また、急傾斜層では、下から上に向かって掘り上がり、採掘炭を掘跡に一時ため込んでから、下から抜き取る溜(ため)掘り式などがあるが、推奨できる方法ではない。
 また、採掘を高能率化するため、一区域に切羽を集める集約採炭、災害などを他の作業場に波及させないため独立区画をつくる区画採炭も自然条件に応じて適用すべきである。
 現状で採炭法上の問題点は、急傾斜層(40度以上)採掘法の確立である。つまり、保安的見地から採掘跡を廃石などで完全に充填(じゅうてん)しなければならないという条件がつきまとうため、よい方法がみつかっていない。北海道の石狩炭田には急傾斜炭層が集中しており、大きな問題となっていた。[磯部俊郎]

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世界大百科事典内の採炭の言及

【炭鉱】より

…石炭または亜炭の採掘を行っている所をいう。これに対し,実際に採炭されていなくても採掘可能な炭層を含む夾炭(きようたん)層が連続性をもって分布し,地理的に広い面積を占める地域は炭田という。 炭鉱で石炭を採掘するうえには次のようないろいろの問題点がある。…

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