20世紀西洋人名事典 「ルイージカプアーナ」の解説
ルイージ カプアーナ
Luigi Capuana
1839 - 1915
イタリアの小説家,評論家。
元・カターニア大学教授。
シチリア島生まれ。
カターニア大学で法律を学んでいたが中退し、フィレンツェに移り、同郷の作家ベルガらと接触し、文筆活動に入る。フランス自然主義文学とデ・サンクティスに影響を受け、「現代イタリア文学研究(2巻)」(1879年、1882年)を発表。ベリズモ(写実主義)の理論を提唱、実践した。故郷シチリアを舞台にした地方性の強い作品を多く書いており、代表作に「ロッカベルディーナ侯爵」(1901年)などがある。児童文学にも関心を示し、教訓臭と理想主義的傾向を否定し、童話「シチリアの少年」(1898年)は、貧しい農村に生きる少年の生活を現実的にしかも美しく描いている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報