日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルビーアカヤドリコバチ」の意味・わかりやすい解説
ルビーアカヤドリコバチ
るびーあかやどりこばち / ルビー赤寄生小蜂
[学] Anicetus beneficus
節足動物門昆虫綱膜翅(まくし)目トビコバチ科に属する昆虫。和名は「ルビーロウムシに寄生する赤色をしたコバチ」を意味するが、日本で第二次世界大戦後、ルビーロウムシの駆除に活躍した天敵として有名。原産地は中国で、第二次世界大戦中、偶然の機会に日本に侵入したものであることが最近判明した。雌は体長が1.7ミリメートル内外で、体は赤褐色を呈し、触角は太く、前ばねに褐色の斑紋(はんもん)がある。雄は体長が約1.2ミリメートルで、体は黒色、前ばねは透明で斑紋がなく、触角は細長く長毛がある。このように雌と雄は形態と色彩が異なる。成虫は年に2回発生する。
[立川哲三郎]