ルーツ文学(読み)ルーツぶんがく

百科事典マイペディア 「ルーツ文学」の意味・わかりやすい解説

ルーツ文学【ルーツぶんがく】

中国で1985年に紅衛兵世代の青年作家たちが一斉に唱え始めた〈ルーツ探求の文学〉のこと。ルーツ文学派の作家の多くは10代から20代の青春期を文化大革命のさなかで送り,数年間の下放や放浪の体験を持ち,農村を舞台に土着習俗や伝説を取り込んだ作品を書き始めた。〈儒家の正統的文化に対抗し自らのルーツをかつて郷土に花開いた伝統文化に求める〉と主張し,人民共和国を支配している中共イデオロギーをも暗に批判した。主な作家と作品に阿城の《棋王》(1984年),鄭義の《古井戸》(1984年),莫言の《赤い高粱一族》(1987年),《金髪の赤ちゃん》(1985年)などがある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

企業の退職を希望する従業員本人に代わって退職に必要な手続きを代行するサービス。依頼者と会社の間に入ることで円滑な退職をサポートするとともに、会社への連絡などを代わりに行うことで依頼者の心理的負担を軽減...

退職代行の用語解説を読む