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鄭義 ていぎ

百科事典マイペディアの解説

鄭義【ていぎ】

現代中国の作家。四川省出身。北京の名門高校である清華大学付属高校を卒業する年に文化大革命を迎えた。父が建国前には民族資本家であったため,文革初期には同級生の紅衛兵からリンチを受けたが,第2期紅衛兵運動に参加する。1968年末に山西省太行山脈の村に下放した。この間に毛沢東思想をマルクス主義の装いをした封建主義として批判し,ヒューマニズムの視点から社会主義を再検討した。また文化大革命を支配者による権力闘争と,民衆による民主化闘争という上下相異なる二つの運動として捉えた。1979年に凄惨な紅衛兵の武闘を描いた短編〈楓〉が巴金の推薦で上海の有力紙《文匯報》に掲載され,文壇にデビュー。長編《古井戸》(1984年)では水不足で苦しむ太行山脈の村を舞台に,農村共同体千年の歴史と,1980年代に生じた大変動を時にリアルに,時に幻想的に描いた。〈血の日曜日〉事件(天安門事件)後に書き綴った《中国の地の底で》は,ひとりの作家のまなざしがとらえた激動する現代中国のビビッドな歴史であり,1993年のアメリカ亡命後に刊行された。アメリカでは長編《神樹》を書き上げ,改革・開放政策に湧く現代農村を舞台に,幻想と現実,過去と現在とが自在に交差する恐るべき中共圧政史を語っている。
→関連項目史鉄生ルーツ文学

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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