レウィシア(読み)れうぃしあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レウィシア」の意味・わかりやすい解説

レウィシア
れうぃしあ
[学] Lewisia

スベリヒユ科(APG分類:ヌマハコベ科)の耐寒性多年草。北アメリカ北西部に約20種分布する。ほとんど無茎で多肉の根茎をもつ。幅が狭く肉質の葉を根茎から直接出し、密に茂る。4~6月、花茎を出し、その先に一花または多数の花をつける。花色は白、淡桃、赤、黄などがある。よく知られるコチレドンL. cotyledon Robins.はオレゴンからカリフォルニア州高山の礫地(れきち)や岩の間に自生し、乾燥には強いが湿気に弱く、園芸品種も多い。円錐(えんすい)花序に多数の花をつけて美しく、鉢花として市販される。花色は桃、桃紅、橙(ダイダイ)、白などがある。

[植村猶行 2021年2月17日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レウィシア」の意味・わかりやすい解説

レウィシア
Lewisia cotyledon

ルイシアともいう。スベリヒユ科レウィシア属の総称で,北アメリカの山地に自生するが,一般に鉢植えが流通するレウィシア・コティレドンをさすことが多い。常緑多年草。ロゼット葉を形成するへら形の葉はやや多肉質で,長さ5~10cm。 10cmほどの花茎を伸ばし,散房状に数花を咲かせる。花は直径2~5cmで,8~10枚の薄く繊細な花弁をもつ。花色は桃色,白色,橙色などがあり,しばしば白い覆輪 (ふくりん) が入る。乾燥した山岳地帯に自生するため,高温多湿に弱い。礫質の用土を用い,雨に当てないように管理する。

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