レザーノフ(読み)Rezanov,Nikolai Petrovich

朝日日本歴史人物事典 「レザーノフ」の解説

レザーノフ

没年:露暦1807.3.1(1807.3.13)
生年:露暦1764.3.28(1764.4.8)
ロシアの政治家。貴族出身の官吏としてエカテリーナ2世に仕えたが,イルクーツクの毛皮商人シェリホフに認められその女婿となる。1799年に設立された露米会社支配人となり,北太平洋,アラスカにおける毛皮獣捕獲,販売の独占権を獲得する。アラスカの植民地経営のため,日本との交易が不可欠であると知るや,アレクサンドル1世に願い出て,その遣日使節として文化1(1804)年長崎に来航したが,江戸幕府に拒絶された。その後2人の部下に命じて,日本の北辺を襲撃させ,実力で交易を強要しようとしたが,その結果を知ることなく,首都への帰還途中,クラスノヤルスクで死亡した。

(外川継男)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「レザーノフ」の解説

レザーノフ
Nikolai Petrovich Rezanov

1764~1807

ロシア・アメリカ会社の幹部アラスカ,アレウト列島の経営に尽くした。ラクスマンのあと,皇帝特派大使として長崎に来航したが,通商交渉は不調に終わった。日本を去ったのち,1806年部下に樺太(からふと)(サハリン),択捉(えとろふ)島の日本陣屋を攻撃するように命じたが,のち撤回,まもなく死亡した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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