知恵蔵 「レディー・ガガ」の解説
レディー・ガガ
「レディー・ガガ(Lady Gaga)」という名前は、クイーンの楽曲「レイディオ・ガガ( Radio Ga Ga→Lady Gaga)」を由来にしているという。4歳で楽譜なしでピアノが弾けるようになり、13歳で初のピアノ・バラードを作曲。14歳の頃、昼はニューヨークの名門女子学院に通い、夜はビター・エンドというナイトクラブのオープンマイク・ステージに参加。17歳でニューヨーク大学の芸術学部に、世界で20人しかできないとされる早期入学を果たし、20歳の頃にはプッシーキャット・ドールズなど有名アーティストに楽曲を提供していたという。
日本での「ザ・フェイム」の発売は09年。その時点で全世界では500万枚を売り上げており、日本でも25万枚を発売するヒット作となる。同年11月にはビヨンセの曲「ビデオ フォーン」に参加し、衣装やダンスの共演などで話題を呼んだ。また、同じくビヨンセと組んだ曲「テレフォン feat.ビヨンセ」が日本の「着うたフル(R)」、「ビルボード公式(フル)」の10年上半期ランキングで1位を獲得した。
10年にはシングル「バッド・ロマンス」が、全米で400万ダウンロードを突破。過去発売のシングル「ジャスト・ダンス」「ポーカー・フェイス」も400万ダウンロードを超えており、3曲それぞれが400万ダウンロードとなったのは史上初の記録。他、プロモーションビデオがYouTubeで10億回の視聴を達成した。これも初の記録となる。
音楽だけでなく、存在自体も話題。米経済誌「フォーブス」による「有名人パワーリスト」の10年版に初登場。これは、過去1年間の収入、メディアなどでの露出を踏まえ「影響力の強さ」をランキングしたものである。推定年収6200万ドルで4位となったが、初登場4位は歴代最高位とされている。また、米雑誌「TIME」の「世界で最も影響力がある100人」にも、アーティスト部門でランクインした。
10年、グラミー賞で「ポーカー・フェイス」がダンス部門の最優秀レコーディング賞、「ザ・フェイム」が最優秀エレクトロニック/ダンス・アルバム賞を受賞。また、イギリスで英国レコード産業協会が毎年開催する音楽の祭典ブリット・アワードで、インターナショナル・アルバム賞、インターナショナル・ブレークスルー賞、インターナショナル女性ソロ賞の3部門を受賞。Gay & Lesbian Alliance Against Defamation(GLAAD/中傷と闘うゲイ&レズビアン同盟)が主催する「第21回メディア賞」でアルバム「ザ・モンスター」が最優秀音楽アーティストを受賞するなど、デビューして間もないが、数々の賞も受賞している。
(富岡亜紀子 ライター / 2010年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報