ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローダーデール」の意味・わかりやすい解説
ローダーデール(伯)
ローダーデール[はく]
Lauderdale, James Maitland, 8th Earl of
[没]1839.9.13. ベリックシャー
イギリスの政治家,経済学者。エディンバラ大学,グラスゴー大学で法学を学び,初め弁護士となり,1780年と 1784年下院議員に選出。父の死により伯爵位を継ぎ,1790年上院議員。最初はホイッグ党左派として活動,1821年トーリー党に移り,1830年以降公生活から引退。経済に関する多数の著書があるが,主著『公共の富の性質と起源に関する研究』Inquiry into the Nature and Origin of Public Wealth(1804)で富の定義や節約の美徳観などの点でアダム・スミスの『国富論』を批判。同時代人にはトマス・ロバート・マルサス以外にほとんど影響を与えなかったが,需給説や利潤の生産力説などでのちに注目された。
ローダーデール(公)
ローダーデール[こう]
Lauderdale, John Maitland, Duke of
[没]1682.8.20/24. ケント,タンブリッジウェールズ
イギリスの政治家。スコットランド貴族の出身で,清教徒革命では長老主義確立のためイングランド議会と交渉し,スコットランド軍を議会軍援助に派遣することを約した。 1644年両王国委員会委員。 47年捕虜になったチャールズ1世と交渉し,長老主義支持の約束と引替えに国王援助に転じ,第2次内乱を起した。 51年ウースターの戦いで捕われ,王政復古まで監禁。 60年以後スコットランド担当国務卿となり,67年にはカバルの一員にもなって,スコットランドの事実上の支配者として圧制を強行し,不満を買った。 72年公爵。
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