世界遺産詳解 の解説 ワディエルヒータン〈クジラのたに〉【ワディ-エル-ヒータン〈クジラの谷〉】 2005年に登録されたエジプトの世界遺産(自然遺産)で、カイロの西約200km、ファイユーム県のワディ・エル・ラヤン自然保護区の内に位置する。約150kmにわたって約4000万年前のクジラの祖先の化石が見られることから、「クジラの谷」と呼ばれる。この発見により、クジラの祖先が足を持つ陸生生物だったことが判明した。30体以上あるクジラの祖先の骨格のほか、サメ類の歯、貝、海生動物の化石などが見られる。この地域は、約2億年前から2000万年前まで海であったが、淡水湖などへと変化し、そのためマングローブの根などの植物やカタツムリ、爬虫類の化石なども残っている。地学上の重要な遺産として評価され、世界遺産に登録された。◇英名はWadi Al-Hitan(Whale Valley) 出典 講談社世界遺産詳解について 情報