ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワーツラフ4世」の意味・わかりやすい解説
ワーツラフ4世
ワーツラフよんせい
Václav IV ; Wenzel(Wenzeslaus) IV
[没]1419.8.16. プラハ
ボヘミア王 (在位 1378~1400,1404~19) ,ドイツ王 (在位 1378~1400。皇帝位は教皇から承認されなかった) 。ウェンツェル,ウェンツェスラウスとも呼ばれ,ドイツ王としてはウェンツェル。カレル1世 (神聖ローマ皇帝としてはカルル4世 ) の子。ルクセンブルク家の出身。激烈,衝動的な性格の持ち主で,貴族と妥協できず,1393~94年貴族の陰謀によって捕えられ,1396年宮廷審問会に政権の委譲を余儀なくされ,また選帝侯によっても 1400年王 (皇帝) 位を剥奪され,1402年再度投獄された。その後ボヘミア王として復位し,貴族,聖職者を圧迫,またドイツとも激しく対立したが,国内でフス運動が起こり,その混乱のなかで死亡した。
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