ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルル4世」の意味・わかりやすい解説
カルル4世
カルルよんせい
Karl IV; Karel I
[没]1378.11.29. プラハ
神聖ローマ皇帝 (在位 1347~78) ,カレル1世としてボヘミア王 (在位 46~78) 。ボヘミア王ヤン (ヨハン) の子。 1346年バイエルン公ルートウィヒ4世の対立王として選ばれ,翌年皇帝となる。 55,68年の2度ローマに遠征したが,イタリアに不干渉の態度を保って国内の整備に努め,56年金印勅書を発布し7選帝侯制 (→選挙王制 ) を完成,その後の数世紀間,ドイツ王は7選帝侯による選挙で選ばれることになった。さらにアビニョン幽囚中の教皇のローマ帰還を 77年実現した。また本国では,ボヘミアの父とも呼ばれ,その統治に全力を注ぎ,モラビア,シュレジエン,上ラウジッツをボヘミア王国の領域とし,55年には上ファルツの一部を買収し,67年には下ラウジッツを併合。 73年息子ワーツラフ4世のためにブランデンブルクを獲得した。また教養豊かな君主としてその経済的・文化的開発にも努め,48年にはプラハ大学を創設した。
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