ヲショロ場所(読み)をしよろばしよ

日本歴史地名大系 「ヲショロ場所」の解説

ヲショロ場所
をしよろばしよ

ヲタモイ海岸より蘭島らんしまにわたる一帯を中心に設定された場所。のちの忍路おしよろ郡域にほぼ相当する。ヲショロ持場ともいう。その範囲は「ヨイチ境ヨリタカシマ境マテノ里数弐里十六丁二十間余」で(玉虫「入北記」安政四年閏五月二二日条)、「西蝦夷地場所地名等控」に惣名ヲショロとしてラモシラ内、ヲショロ、ツコタンモモナイモイレ、シユウヤがみえる。天保郷帳では西蝦夷地蝦夷人居所之分のヲショロ持場のうちとしてラヲシュマナヱ、ヲショロ、ツコタン、チャラツナヱがある。「蝦夷商賈聞書」に古田宇市の知行で、運上金は三ヵ年で七〇両、蝦夷地一番の上々湊とある。当場所の請負人は当初村山家であったが、一七五〇年(寛延三年)ナカイチ西川家(住吉屋)に移ったという。また支配人は代々佐々木清八で、忍路神社蔵の一七四一年(寛保元年)銘木札にその名がみえる。佐々木氏は一八三〇―四四年(天保年間)頃からは大場庄兵衛とも名乗ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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