アイカップ岬(読み)あいかつぷみさき

日本歴史地名大系 「アイカップ岬」の解説

アイカップ岬
あいかつぷみさき

厚岸半島南岸にある景勝地で、厚岸湾に突き出た円錐形の岬。木村「蝦夷日記」には「アイカツフ岩の出崎」とあり(寛政一一年九月二六日条)、谷「蝦夷紀行」には「ハラシヤマより出たる崎をアイカツプといふ」と記される(同年七月二日条)。「戊午日誌」(能都之也布誌)には「アヱカツフ」とあり、「此処峨々たる大岩岬也。下より弓を射るに上まで矢が行ざるによつて号るとかや。アヱカツフは不出来と云儀。


アイカップ岬
あいかつぷみさき

塩谷しおや地区とオタモイ地区の間にある岬。近世には「アイカツフ」などコタン名としてもみえる(山川地理取調図)。蝦夷全図に「アイカツプ」とある。「蝦夷日誌」(二編)では「アイカフ岬」とし、「夷人ども義経様此処より向処に居る夷賊え弓を射給ひしが、此岩を貫て向方なる夷人を射殺し給ひしと云伝ふ」という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android