アカヤガラ(読み)あかやがら(その他表記)cornetfish

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アカヤガラ」の意味・わかりやすい解説

アカヤガラ
あかやがら / 赤矢柄
赤簳魚
cornetfish
[学] Fistularia petimba

硬骨魚綱トゲウオ目ヤガラ科に属する海水魚。北海道以南の日本各地、東部太平洋を除く全世界の暖海域に広く分布する。体は細長くて縦扁(じゅうへん)し吻(ふん)は管状尾びれの2軟条は糸状に長く伸びる。近縁アオヤガラとは、目と目の間が深くくぼみ、尾柄(びへい)部の側線鱗(りん)に鋭い後ろ向きの棘(とげ)があり、赤褐色である点で異なる。全長2メートルになる。成魚は沖合いの深みにすみ、底引網で漁獲される。味がよくて、刺身、塩焼き、椀種(わんだね)にする。

落合 明・尼岡邦夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アカヤガラ」の意味・わかりやすい解説

アカヤガラ
Fistularia petimba

トゲウオ目ヤガラ科の海水魚。全長 1.5m。体は縦扁し,きわめて細長く,鱗を欠く。吻は管状に伸び,尾鰭中央の2軟条が糸状に長く延長する。体色は赤褐色で,腹側へゆくにつれて白くなる。アオヤガラより深所にすみ,2月頃浮遊性卵を産む。本州中部以南,インド洋オーストラリアアフリカ,北アメリカ太平洋岸に分布する。

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世界大百科事典(旧版)内のアカヤガラの言及

【ヤガラ(矢柄)】より

…ヨウジウオ目ヤガラ科Fistulariidaeの海産魚の総称で,日本ではアカヤガラFistularia petimba(イラスト)とアオヤガラF.villosaの2種が知られる。いずれもはなはだ細長い棒状の体をもち,その後部にほぼ同形の背びれとしりびれが対置するので〈矢柄〉の名がある。…

※「アカヤガラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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