世界大百科事典 第2版「アフマド・アラービー」の解説
アフマド・アラービー【Aḥmad ‘Urābī】
エジプトの軍人。アラービー・パシャ‘Arābī Pashaとも呼ばれる。下エジプト地方シャルキーヤ県ハッリーヤ・ラズナ村の有力者の息子として生まれ,1854年入隊,58年将校となった。79年大佐に昇進,その間エジプト人将校からなる秘密軍人グループを組織し,同年エジプトの独立と立憲制とを目指すワタン党の結成に協力,後に彼の名を冠してアラービー運動とも呼ばれる民族運動を指導,81年陸軍大臣となった。イギリスの軍事干渉に抵抗したが,82年タッル・アルカビールの戦に敗れた。
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