山川 世界史小辞典 改訂新版 「アヴィニョン」の解説
アヴィニョン
Avignon
南フランス,ローヌ川下流の都市。起源は前6世紀のフェニキア植民地にさかのぼるが,中世盛期にはトゥールーズ,プロヴァンス両伯の共同支配下で独立的な都市として繁栄した。1226年アルビジョワ十字軍に占領され,90年アンジュー家のものとなった。1309年教皇クレメンス5世の居住地となり,48年教皇庁がこれを買収し,77年グレゴリウス11世がローマに去るまで教皇所在地となり(これを教皇のバビロン捕囚という),その間に教皇宮殿が建造された。教会の大分裂期にもフランス人の対立教皇が滞在し,その後も長く教皇領であったが,1791年フランスに併合された。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報