イーストライディングオブヨークシャー(英語表記)East Riding of Yorkshire

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

イーストライディングオブヨークシャー
East Riding of Yorkshire

イギリスイングランド東部の単一自治体(ユニタリー unitary authority)。行政府所在地ベバリー。旧ヨークシャー県に属する。1974年の自治体再編でハンバーサイド県の一部となり,1996年に単一自治体となった。北はヨークシャー丘陵,南はハンバー川,東は北海,西はダーウェント川に接する。ヨークシャー丘陵はフランバラ岬の白崖から内陸に向かって標高約 240mまで隆起し,南東のホルダーネスの低地平野と,南西のダーウェント川,ウーズ川,エア川の沖積平野までなだらかに下降する。乾燥地帯で,年降水量は 600mmに満たない。不毛な丘陵地帯と水はけの悪い平地からなるこの地域は,中世時代には定住する人もまばらで,おもに荒れた草地で牧羊が行なわれていたが,18世紀には干拓などの土地改良によりイングランド有数の豊かな農産地帯になった。穀類サトウダイコン,野菜,飼料作物を多く生産し,集約型の養豚・養鶏場が集中する畜産業を支えている。都市部では海運業のほか,食品加工業,化学工業などが行なわれる。北海油田の石油とガスの採掘・精製業は地域経済に重要な役割を果たしている。1981年にイギリス最長の吊橋ハンバー橋(1410m)が完成し,ほかの地方への交通の便が格段に向上した。おもな都市はブリッドリントン,グレートドリッフィールド,グールなど。面積 2416km2人口 32万7400(2005推計)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報